どこかホッとする味 早生りんごの代表格 つがる

つがる

この縦縞柄に出会うと、りんごの季節が本格的に始まったのを実感します。本日は早生りんごの代表格「つがる」をいただきます。

つがる(サンつがる)

つがる

こちら「つがる」は、もちろん青森県生まれ。青森県りんご試験場で育成されました。1930年に交配され、1975年につがると命名。それまでは「あおり2号」と呼ばれていたそうです。昔は「咳払いすると落ちる」と言われ、収穫前に落ちてしまうものが多かったそうで、品質や収穫が安定するまで、登録や命名に時間がかかったのかなと。

また、袋がけをしないで育てたものを、特に「サンつがる」と呼びますが、現在は、ほぼ無袋(むたい)栽培になってきているんだとか。今回は売場には「つがる」とだけ表記されていましたが、どっちなんだろう…気になるところです。
ちなみに、袋がけしない方が、糖度が高くなる傾向にありますが、袋がけには、りんごの傷や病気の予防に加えて、りんごを綺麗に赤くする効果もあるそうです。え?!袋が無い方が、太陽に当たって赤くなりそうなのに??と思いきや、若いうちは太陽に当たると緑色の成分も生成されてしまうのだとか。りんごの果皮には、赤色(アントシアニン)・緑色(クロロフィル)・黄橙色(カロチノイド)と3つの成分があって、これらのバランスで色合いが変化しているとのことです。青りんごや黄色いりんごもありますが、そういうことなんだ…

つがる

「つがる」は、超優秀な交配種「ゴールデンデリシャス」と「紅玉」の子供。同じ掛け合わせに、群馬生まれの「あかぎ」と、国内生産量第4位の「ジョナゴールド」がいます。「つがる」自身も、「ふじ」に次いでの国内生産量第2位!超優秀ファミリーですね。紅玉の影響か、収穫時期も早めの9月上旬から出始める、早生りんごの代表格です。つがるが出始めると、あぁりんごの季節が本格的に始まったなって思います。

つがる

つがるの特徴としては、この縦縞の模様。モザイクチックな斑模様にも見えて、濃淡がとてもきれいだと思います。真っ赤なりんごも、もちろんきれいですが、つがるの赤すぎない色合いも、ホッとするきれいさだと思います。

つがる

おしり側まで、まだらな縞模様。これは赤が下までまわっているので、有袋つがるかもしれません。もっと下の方が緑のつがるも多いと思います。何にせよ、おいしそうです。

つがる

切ってみると、果肉は少しクリームがかった白。果肉も、しっかりしています。蜜は入っていませんが、元々入らない品種です。

つがる

果汁は多め。ふんわり、いい香りもします。

つがる

食べてみると、果汁たっぷり、甘味もしっかり。酸味は控えめで、そこがまた甘味をひきたてているようです。果肉はシャクシャクと、ちょっと柔らかめ。
この、控えめの酸味と柔らかめの果肉が、どこかホケッとした印象を作ります。ホッとする、安心する優しい味です。今年もつがるが帰ってきた〜とうれしくなります。

つがる

甘くてジューシー、どこか優しくて安心するりんご。早生種の代表でもある「つがる」はそんなりんごだと思いました。秋の始まりを告げてくれるマイルストーン的な品種。これからの、りんごの季節が楽しみになります。ごちそうさまでした!

情報

名称 :つがる
登録年:1975年(青森県りんご試験場が育成)
分類 :早生種
収穫期:9月上旬
かけ合わせ:ゴールデンデリシャス×紅玉
外観:重さは300gほど。
   紅色で縞状に色づく。
味 :果肉はさっくり。果汁は多め。
   甘味は中。酸味は弱。蜜は入らない。

甘くてジューシー!
どこかホケっと抜ける感じがほっとします。

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