こんなりんごがあるなんて!見た目もきれいな真紅色ですが、なんと果肉まで赤いというから驚き。本日は、果肉の赤い希少種りんご「なかの真紅」をいただきます。
なかの真紅
こちら「なかの真紅」は、長野県中野市生まれの果肉の赤い珍しいりんご。2014年に登録出願、2018年に品種登録。中野市でりんご園を営む、吉家一雄さんが交配して生まれたりんごです。
交配は「いろどり」と「ふじ」の掛け合わせ。「いろどり」というのは、これも果肉の赤いりんごで、「紅玉」と「ピンクパール」の掛け合わせ。この「ピンクパール」というのが、元々果肉の赤いりんごなのですが、酸味がとても強くて、加工用に使われるのがほとんどなのだそう。それが交配によって、紅玉やふじと合わさって、生食でも楽しめるようになりました。
果肉の赤いりんごは、この他にも「なかののきらめき」「炎舞」「ムーンルージュ」「冬彩華(とうさいか)」などがあるようです。どれも、吉家さんが交配して生まれたんだとか。すごい、りんご名人ですね。
なかの真紅の色は、その名前にぴったりの真紅色。黄色の地色が、真っ赤に色づいています。
少し表面が光って見えますが、これはりんごの自然なワックス(ロウ質)成分。熟したりんごが、自らを守るために、自然に出す成分です。なかの真紅は、少し出やすい品種なのだとか。ふじなどでも、冷蔵庫に長く置くと出てきますね。これがないと、きっと水分が抜けて、ぽやぽやになっちゃうんだろうな。
大きさは、お店でよく見るふじと同じくらい。中くらいの大きさです。形は、少し左右非対称な感じ。お店で並んでいるものを見ても、左右対象の丸いものは、あまり見かけませんでした。
そして、中の果肉が!赤い!きれいな赤が入っています。すごくきれいです。りんごは中が黄色いもの、と思って生きてきたので、すごく不思議な感じ。思わず、見とれてしまいます。
果汁もしっかり。ジューシーです。香りは、ほのかに感じる程度。浮かび上がるような赤い色が、本当にきれいです。
食べてみると、おお!ちゃんとりんごだ!
いや、それは当たり前なんですが、果肉が赤いもので、いつもの感覚と違っておもしろいです。少し酸味が強いでしょうか。いや、しかし、ちゃんと甘さもあり、おいしいりんごです。酸味が強い分、加工にも向いていそう。これで作るコンポートは、すごくきれいなものになりそうです。
まじまじと見てしまう…本当に不思議なりんごです。りんごってこんな楽しみ方もあったんだと、楽しくなります。ちょっとカルチャーショックな、本当に珍しいりんごでした。他の品種も食べてみたいです。ごちそうさまでした!
情報
名称 :なかの真紅
登録年:2018年
出願年:2014年(長野県中野市において吉家一雄氏が交配)
分類 :晩生種
収穫期:11月上旬
かけ合わせ:いろどり×ふじ
外観:大きさはやや大。形は円錐形。
皮色は黄地が紫紅に染まる。果皮に多少のろう質あり。
味 :果肉は硬め。果肉が赤みを帯びる。
甘味は高。酸味は中。蜜は少。
果肉が赤い!とてもきれいな希少種りんご。
農林水産省 品種登録ホームページ:登録品種データベース > なかの真紅
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