甘くないりんごって、アリ?──お料理好きにこそすすめたい“すっぱい主役”
「りんご=甘い」が当たり前と思っていませんか?
実は、甘くないりんごが“料理用”として世界中で愛されているのをご存知でしょうか。
その代表格が、イギリス生まれのブラムリーアップル。
「お菓子に入れると美味しいりんご」と聞くと日本では紅玉を思い浮かべる人が多いですが、ブラムリーはそのさらに上を行く、“酸味と香りのプロ”。
煮るとすぐにとろける独特の質感と、甘みのある素材を引き立てる強い酸味で、アップルパイやジャムなどにぴったりなりんごです。
ブラムリーアップルってどんなりんご?──特徴をチェック
- 原産地:イギリス(1809年発見)
- 日本での産地:長野県・青森県など
- 収穫時期:9月〜10月
- サイズ感:大玉で丸みのある形
- 見た目:黄緑の皮にほんのり赤が混ざることも
- 味わい:非常に酸味が強く、生食には不向き。加熱で甘みに変化
- 食感:加熱でとろける
- 香り:加熱すると華やかに香る
ルーツが面白い──イギリス生まれの“料理りんご”の王道
ブラムリーは、イギリスで200年以上前に偶然生まれた品種。
イギリスでは「料理りんご(cooking apple)」として家庭でもお店でも定番の存在で、特にアップルパイやクランブル、ピューレに使われることが多いです。
日本ではまだ生産量が少なく、「え?こんなすっぱいりんごあるの?」と驚かれることも。
でも、加熱すると驚くほどまろやかに変化するので、ぜひ一度体験してほしい“りんご通のためのりんご”なんです。
実はこのブラムリー、日本で見かけるようになったのはわりと最近のこと。
小布施町出身の方が、英国王立園芸協会に何度も交渉を重ね、検疫所での1年におよぶ検査期間を経て、ようやく1990年に1本の穂木として持ち込まれたのが始まりでした。
その1本から始まり、小布施町で丁寧に接ぎ木を繰り返しながら増やしていき、長野県果樹試験場や英国の協会からも協力を得て、当初は町の職員が栽培、その後少しずつ専業農家へ広がっていったのだそうです。
だからこそ、長野県・小布施町のブラムリーは特別な存在。
りんごというより、“物語のある果実”と言えるかもしれません。
なぜ選ばれる?──加熱して本領発揮のりんご
紅玉や千秋もお菓子に向いていますが、ブラムリーはもっとすごい。
「形が残る紅玉」に対して、ブラムリーは煮崩れしてとろけるタイプ。アップルソースや、バターと合わせたフィリングにすると絶品です。
- りんごとシナモンの濃厚ソース
- ブラムリーのカスタードタルト
- りんごジャムやチャツネ
酸味がしっかりあるから、甘さとのバランスが完璧。
冷凍パイシートにブラムリー+砂糖+バターだけで、立派なデザートが完成します。
どこで買える?──スーパーでは出会えないレアもの
ブラムリーアップルは、全国のスーパーにはまず並びません。
生産量が少なく、収穫時期も短い(9月〜10月ごろ)ため、見かけたらラッキー。
確実に手に入れるには、通販やふるさと納税の活用がおすすめです。
冷蔵で数週間保存できるので、まとめて買って加工するのも◎。
\ 購入できるサイトはこちら /
東京なら、タイミングによっては銀座NAGANO(長野県アンテナショップ)で販売されることもあります。
確実に手に入れたい方は、事前にSNSや店舗に問い合わせてみてくださいね。
こんな人におすすめです
- いつものりんごに飽きてきた方
- お菓子作りが好きな方
- 酸っぱいものが好きな方
- 加工して使えるりんごを探している方
- 珍しいりんごを食べてみたい方
まとめ:酸っぱさがごちそう。「ブラムリー」はレシピの主役になるりんご
そのまま食べるにはすっぱすぎる。でも、加熱すると魔法みたいに変わる。
ブラムリーアップルは、酸味と香りを味方にした「変化するりんご」です。
お菓子づくりやアレンジが好きなあなたに、ぜひ一度手に取ってもらいたい品種。
ふるさと納税で見つけたら、ぜひお試しください!