今年デビューの新作夏りんご!シナノリップ

シナノリップ

まだまだ残暑厳しい今日この頃、甘酸っぱい果物で乗り切りたいところです。本日は、今年デビューの新作夏りんご!「シナノリップ」をいただきます。

シナノリップ

シナノリップ

こちら「シナノリップ」は、長野県生まれの新しいりんご。今年から販売が開始されたということで、早速購入してみました!
生まれは長野県果樹試験場で、2015年に登録出願、2018年に品種登録とのこと。「千秋(せんしゅう)」と「シナノレッド」の掛け合わせで、収穫期は8月中旬からという極早生種です。系図にしたらこんな感じ。

シナノリップ系図

千秋の親はあの「ふじ」なので、味は安心して期待しちゃいますし、シナノレッドも親が早生種代表の「つがる」ということで、早くから出回る夏りんごなのも納得です。しかし8月から楽しめるとはすごいです。こう見ると、ふじ系統とつがる系統のサラブレッドなお孫さんですね。
親の「千秋」は、長野の「りんご三兄弟」と言われる「秋映」や「シナノゴールド」の親でもあり、超優秀な交配親。(ちなみにもう一つの「シナノスイート」の親は「ふじ」と「つがる」)もう片親の「シナノレッド」は、1997年に夏りんごとして開発されましたから、今回の「シナノリップ」は、そこに「千秋」という優秀親が入って、さらに色づき大きさ味という面で、グレードアップした夏りんごと言えるかもしれません。

シナノリップ

りんごは気温が高いと色づき難いというのが一般的ですが、こちらは見てのとおり、しっかりとした濃赤色。夏りんごで、こんなに赤い色は珍しいと思います。
「シナノリップ」という名前も、「高温でも綺麗に色づくりんご」という意味が込められているそうです。赤いくちびる(リップ)が連想できますね。響きもかわいい。

シナノリップ

色が濃いせいか、白い斑点もしっかり見受けられますが、表面はつるりとしていています。大きさも300gほどで、250g前後が多い夏りんごとしては、大きい方かと思います。りんご全体では中玉かと。

シナノリップ

左が「シナノリップ」、右が親の「シナノレッド」。シナノリップの方が、一回り大きくて、赤が濃いのがわかります。なるほど、これが交配の力か。進化かと。(でも、酸味の強いシナノレッドも好きです)(そして、親の方が小ぶりなので、どっちがどっちか、いつもわからなくなります)

シナノリップ

切ってみると、果肉はしっかり固め。色は薄い黄色。蜜は入っていませんが、元々入らない品種だそうです。そして果汁たっぷり!夏にうれしい!香りは強くはありませんが、スッキリとした甘酸っぱい香りがします。

シナノリップ

食べてみると、うん!甘酸っぱい!ジューシー!
歯ごたえはしっかりあって固め。果汁がたっぷりこぼれ出します。夏にうれしい甘酸っぱい酸味が口に広がり、続いて甘味もしっかりあって驚きます。この季節のりんごなのに。満足感ハンパないです。

シナノリップ

皮もそんなに気にならず、そのまま食べれてしまいます。手軽に食べられておすすめかも。夏の乾き潤すジューシーな夏りんご。爽やかな甘酸っぱさが、残暑を救います。紅玉などの硬くて酸味の強いりんごが好きな人にもおすすめです!

年中食べたい!ですが、この季節のりんごはあまり日持ちしないと思うので、味と果汁を楽しむためにも、見つけたら即購入、即食べましょう。まだ、あまり出回っていないので、見かけたらラッキー、買えたらラッキーの品種です。早く都内でも手軽に買えるようにならないかな。「シナノリップ」応援しちゃいます!

情報

名称 :シナノリップ
登録年:2018年
出願年:2015年
登録場所:長野県
分類 :極早生種
収穫期:8月中下旬
かけ合わせ:千秋×シナノレッド
外観:重さは300gほどの中玉。形は球形。
   色は濃紅色。小さい斑点あり。
味 :硬さしっかり。果汁たっぷり。
   甘味は中。酸味も中。蜜は入らない。

夏りんごには珍しい、真っ赤な大きめりんご。
夏にぴったりな爽やかな酸味に、しっかりした甘さも兼ね揃えています。

農林水産省 品種登録ホームページ:登録品種データベース > シナノリップ
長野県農業関係試験場 > オリジナル開発品種 > シナノリップ

※記載の情報はページ公開時点のものです。

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