長野生まれの爽やか夏りんご シナノレッド

シナノリップ

まだまだ残暑厳しい今日この頃、甘酸っぱい果物で乗り切りたいところです。本日は、長野生まれの爽やか夏りんごの「シナノレッド」をいただきます。

シナノレッド

シナノレッド

こちら「シナノレッド」は、長野県生まれの夏りんご。今年から販売が開始された「シナノリップ」の親でもあります。
生まれは長野県果樹試験場で、1995年に登録出願、1997年に品種登録とのこと。「つがる」と「ビスタベラ 」の掛け合わせで、収穫期は8月上旬からという極早生種です。系図にしたらこんな感じ。

シナノレッド

親は早生種代表とも言える「つがる」。さらにその親は、小振りで甘酸っぱさ代表の「紅玉」なので、コロリと可愛らしい外見も納得というものです。ちなみにもう片方の親の「ゴールデンデリシャス」は、「王林」や「ジョナゴールド」、「シナノゴールド」や「シナノドルチェ」の親だったりもする、超有力交配種。
「ビスタベラ」というのは、米国生まれで、8月上旬から収穫できるという夏りんご。シナノレッドが極早生なのは、こちらの影響も大きそう。9月中旬から出回る「つがる」よりも早い時期に、おいしいりんごが楽しめるようにと作られたとのことです。

シナノレッド

色はきれいな赤色です。濃すぎない爽やかな赤。「シナノレッド」の名前にぴったりだと思います。気温が高いためどうしても色が付きにく夏りんご。でも、きれいな赤色を、という思いが込められているのかなと思いました。

シナノレッド

地の色は黄緑で、色づき具合によっては、少し縦線のように残ります。表面はつるりとしています。大きさは250gほど。つがると同じくらいのサイズです。ふじなどよりは、やや小ぶりかと。

シナノレッド

左が子供の「シナノリップ」、右が「シナノレッド」です。シナノレッドの方が、少し小ぶりで、色が淡いのがわかります。あとはシナノレッドには、枝に地の黄緑が縦線で見えています。シナノリップの方は色が濃いので、白い斑点が見えやすいですね。

シナノレッド

切ってみると、果肉はしっかり固め。色は白に近い黄色。蜜は入っていませんが、元々入らない品種だそうです。果汁は多め。香りは強くはありませんが、スッキリとした甘酸っぱい香りがします。

シナノレッド

食べてみると、甘酸っぱくて爽やか!カリッとした歯ごたえもうれしい!
歯ごたえはしっかりあって固め。果汁もたっぷりです。夏にうれしい甘酸っぱい酸味が口に広がります。甘味はそこまで強くないので、酸味が一層際立ちます。

シナノレッド

皮もそんなに気にならず、そのまま食べれてしまいます。手軽に食べられておすすめかも。「シナノリップ」より、甘さ控えめ、その分酸味が引き立っています。歯ごたえもしっかりで、固いりんごや、紅玉のような酸味の強いりんごが好きな方には、ぴったりのりんごだと思います。

年中食べたいところですが、この季節のりんごはあまり日持ちしないと思うので、味と果汁を楽しむためにも、見つけたら即購入、即食べましょう。短期間しか出回らないので、見かけたらラッキー、買えたらラッキーの品種です。何より、この暑い時期にうれしい、色も味も爽やかな、おいしい夏りんごでした。

情報

名称 :シナノレッド
登録年:1997年
出願年:1995年
登録場所:長野県
分類 :極早生種
収穫期:8月上中旬
かけ合わせ:つがる×ビスタベラ
外観:重さは250gほどの小さめ。形は円から長円。
   色はやや濃い赤色。緑地に縦縞が明瞭。
味 :硬さしっかり。果汁たっぷり。
   甘味は弱。酸味は中。蜜は入らない。

爽やかな赤色の夏りんご。
甘味控えめのため酸味が際立ち、夏にぴったりの甘酸っぱさ。

農林水産省 品種登録ホームページ:登録品種データベース > シナノレッド
長野県農業関係試験場 > オリジナル開発品種 > シナノレッド

※記載の情報はページ公開時点のものです。

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