こちらは、先月末に食べたもの。今シーズン初のりんごです!やっぱり、りんごおいしい!きれいな紅色にさっぱり味。本日は、夏りんごのトップバッター「夏の紅」(なつのべに)をいただきます。
夏の紅(なつのべに)
こちら「夏の紅」は、青森県生まれの夏りんご。今回は、長野県産をいただきます。
1987年に青森県五戸町で初結実したという品種ですが、品種登録者は山形県の種苗会社になっています。1991年に登録出願、1994年に品種登録。出願時の名前は「春香」とのこと。そちらの名前も素敵ですね。
「ビスタベラ 」の自然交雑種で、収穫期は8月上旬からという極早生種です。系図にしたらこんな感じ。(するまでもないですが…)
「ビスタベラ」というのは、米国生まれで、8月上旬から収穫できるという夏りんご。以前食べた長野県生まれの夏りんごシナノレッドの親でもある品種です。夏の紅は、ビスタベラより赤色が濃くて、果肉も白いのが特徴だそうです。
色は濃い赤色。とてもきれいなりんごです。この濃赤というのは、黄緑の地色に、たくさんの濃赤色の縞として入るので、筋状に濃淡になっています。
また、品種的に、果梗の膨らみが頻繁に見られるとのこと。確かに、今回も枝の付け根付近がぼこりとしてます。品種によって、そういう傾向もあるんですね。
おしり側を見ると、地色の黄緑がよくわかります。表面はつるりとしています。
大きさは今回は200gほど。ふじなどよりは、やや小ぶりの食べきりサイズです。大きさは育成によって幅があって、140g程度のものから、大きいものでは350gくらいのものまであるようです。
切ってみると、果肉は少しやわらかめ。色は白に近い黄色。蜜は入っていませんが、元々入らない品種だそうです。
果汁は少なめ。あと、すごくいい香りがします。ひさしぶりの、フレッシュなりんごの香り!これは、生のりんごでないと味わえない!
食べてみると、少しほわっとしますが、シャクシャクした歯ごたえがうれしい!
味は、甘味も酸味もそこまで強く感じませんが、その分すっきりと食べられます。
小ぶりで食べきれるサイズ。皮もそんなに気にならないので、丸かじりでもおいしいと思います。味も果汁も控えめではありますが、香りと食感を楽しんで、これからのりんごシーズンに思いを馳せる、そんな貴重な存在の夏りんごでした。
情報
名称 :夏の紅(なつのべに)
登録年:1994年
出願年:1991年(初結実:1987年)
登録場所:青森県五戸町で初結実、県外の種苗会社が品種登録。
分類 :極早生種
収穫期:8月上旬(長野県では7月末から)
かけ合わせ:ビスタベラ×不明(自然交雑)
外観:重さは200gほどの小さめ(幅あり)。形は長円形から扁円錐形。
色は黄緑地に赤で、たくさんの濃赤色の縞が見える。
果梗の膨らみが頻繁に見られる。
味 :柔らかめ。舌触りがよい。果汁少なめ。
甘味は弱。酸味も弱。蜜は入らない。
香りよし。
とてもきれいな紅色の夏りんご。
甘味も酸味も控えめで、すっきり食べられます!
農林水産省 品種登録ホームページ:登録品種データベース > 夏の紅
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